大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)1308号 判決

昭和二四年七月一六日附起訴状の第一事実が被告人岸の単独犯行による窃盜の事実を記載してあり原判決が右窃盜の訴因について予備的に追加せられた窃盜教唆の訴因に基いて有罪の判決をしたことは所論の通りである。しかし右窃盜と窃盜教唆との間に於て被告人はもとより同一であるし、窃盜の行われた日時、場所、被害者氏名及び被害品はすべて同一であるから基本たる事実関係も両者同一であつて、ただその窃盜に関与した程度が前者では被告人岸が単独で自らその実行々為に当つたものとするに対し後者に於ては渡辺哲夫を教唆したに止まり自らその犯罪実行々為をしなかつた差異を来すのみで公訴事実の同一性を害しないこと明白である。従つて原審が予備的に追加せられた窃盜教唆の訴因に基いて有罪の判決をしたことは相当で論旨は理由がない。

(註 本件は擬律錯誤により破棄自判)

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